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【読書感想】「虐殺器官 / 伊藤計劃」
ようやく読み終わった、、

なんという骨太な作品なのだ

たかが文庫と侮ることなかれ




CAM00290.jpg

---------

後輩に薦められるがままに読んだわけだが

いやはや……

この名作を形容する言葉を私は持たない

それくらいに 濃くも繊細で骨太な作品でした。

そもそも、伊藤計劃そのものはメタルギアソリッド ガンズ オブ パトリオット で知っていたのだが、まさかあの世界観、ストーリーテラーとしての才能が小島監督のバイアスでなく、本人にあったとは驚きの境地である。


話としては、分かる人に言うようにすれば、 メタルギア+COD といった感じ。

一人称視点で物語が語られ、最後までそれが貫かれる。ここに、繊細さが醸し出されるのだ。主人公の熟考が事細かに文章におこされ、自問自答で合理性を手さぐりで探していく。

そこには、宗教観といったものが介在する余地はなく、あくまでも無宗教としての、どこまでも冷徹な客観視にして主観的でもある主人公が想いを巡らし、任務を全うしている。

ストーリーの整合性、落とし所、そこへ至るプロセス。それら全ての要素が、骨太な雰囲気を読んでいる最中はほのか臭わせ、しかし物語がクライマックスを迎えるころにはガッツリと味わってしまっている印象だ。

目の付けどころが“最新”であり且つ、非常に鋭い洞察力で持って世界を見渡している。そして、現在の人々ないしは世界がどこかに抱えている、いや孕んでいると言った方が正しいか 問題にメスよろしく痛烈にそして精確に切り込んでいる。

言葉とは何か、人の感情とは―――そんな内面を主人公を通して読んでいる我々にも突き付けてくるこの思考は、刺激的でどこか啓蒙的だ。それを、様々な事象や理論で合理性を付与して紡いでいき、自身の解として“許し”を求める主人公には、どこか悲哀を感じる。

しかし、その悲哀を打ち壊すのがラストのエピローグだ。結末としては、なるほどこうなるなと思わせるものだった。自身が器官を通して奏でるジェノサイドの調べ。ここまで来ると痛快だ。私が読んでいて予想したのは、ジョン共々クラヴィスも葬られるエンディングだったのだが。まさかアメリカで奏でるとは。そしてまた、その描写の実に冷徹極まることか。

皮肉にも、ピザの普遍性にかこつけた形で紡がれる非日常がまさにシュールイズムそのものである。


っと、人間性の話ばかりしていても仕方ない。この作品のもう一つの特徴はなんといっても、SFならではの技術面だ。

メタルギアソリッドを彷彿とさせる世界観に、幾度となくデジャブを感じたのは私だけではないだろう。

人工筋肉にIDタグ、情報管理社会による様々なトレーサビリティ、そして戦争経済とその企業。PMFなどその代表例だろう。これらが実に緻密に描かれ、世界観を骨格どころかイルカの筋肉よろしく(ただの人工筋肉をわざわざ言い換えている)肉付けまでされているのだから、溜まったものではない。

そして、この世界観ならではの問題にもきちっと目を向け掘り出してくるあたりにも、驚嘆を感じ得ない。

小島監督がメタルギア4でやりかったことが、この一冊でまとめられているといっても過言ではない。

これを、一作目の作品として世に送り出した著者に心から畏敬の念を表す次第。


長くあれこれ書いてしまったわけだが

要するにめちゃくちゃ面白かった ということですはい。

メタルギアは読んでるし、次は ハーモニー かな!


以上
小説 | 【2013-05-01(Wed) 00:40:13】
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細心(旧:MANAx2)

Author:細心(旧:MANAx2)
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