カレンダー
05 | 2017/06 | 07
- - - - 1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 -
CustomCategory
最近のエントリ
最近のコメント
RSSリンクの表示
カウンター
スポンサーサイト
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。


スポンサー広告 | 【--------(--) --:--:--】
Trackback(-) | Comments(-)
【読書感想】「岳飛伝 五 / 北方謙三」
つい三日前に買った本でございます。

いやはや、ついつい寝る間を惜しんで読んでしまった、、

いいんです、この本と共に生きると決めているので

そんなわけで感想ですよぃ

あ、今更だけどネタばれ的なもの注意っす




CAM00346.jpg


----------------

 まずはざっとあらすじをば。

 金国と対する南宋軍は熾烈さを増していく中、裏で講じられる“停戦と講和”によって南宋軍は岳飛を除く軍が次々と撤退させられる。

残ったのは、敵地に孤立した形で金国と対峙を続ける岳家軍。そこには気づけば 国対国 ではなく 軍対軍でもなく ウジュと岳飛という男二人の 意地対意地 の戦と様相を変えていく。

一方でリシシ率いるセイレンジは不吉な動きを見せるも、秦檜は無視し行政手をキョレイと共に進めていく。

 岳飛とウジュは死闘を繰り返す中で互いに傷を負い、次が最後の対峙になると決意し互いに撤退命令を延期させてしまう。

 にらみ合った岳飛とウジュはぶつかることなく、心で語り合うとそのまま軍を撤退させるのだった。ここに、金国と南宋の停戦が相成る。

 そのころ、秦容が開拓を進める南では甘藷糖の生成に辛苦を繰り返していた。

 王清はとある村へと流れつきそこで漁師として身を寄せるも人の欲と業に巻き込まれてしまい、幼い少女を連れて出ていくこととなってしまう。

 西へと向かった韓成はルシエンという男と分かり合いまた、ヤリツタイセキの信任のもと西の交易路を構築する役目を担う羽目になってしまう。


 そして シュウギチョウではセンガイが呉用の世話をするも、ついに呉用の最後を看取ることとなる。呉用の残した言葉を胸に、センガイは史進から授かった刀を振り続ける。

 秦容の甘藷糖が完成を迎えたところで今巻は終わる。



 印象的だったのは、第一にウジュと岳飛の死闘の末に死者がでなかったこと。これは読み手としてはとても意外だった。エンケイが死んでしまったのはあったが、ウジュと岳飛のどちらかが倒れると思っていたのだ。無論、岳飛伝である以上、岳飛が死ぬと物語が終わるのでウジュだろうとは思っていたが、まさかあのような形で終わるとは、北方先生の中で生きる数々の漢達中では予想外である。

 秦檜と岳飛との間に少しずつ溝が出来ていくのはみていてなるほどと思わせるものがある。史実で陳腐にいえば、保守派の秦檜に好戦的な岳飛。しかし、その構図に行くまでの道のりを実に“人間臭く”描かれているのは驚嘆せざるをえない。今後、南宋の中で岳飛はどのように振る舞い、どのような立場になるのか。そこに梁山泊はどのように絡むのかは目が離せない。


 そんな中、もっとも印象的だったのは呉用の死と史進の素振りだった。

 男たちは死んでいく。それは長きに渡るこの水滸伝三部作の進捗において当然の事象であり、不可避なものだ。それでも、爺と呼ばれるようにまで歳をとった男たちが一人、また一人と死んでいくのは読み手の心と記憶を深くえぐってくる。

 呉用が死んだ時 史進は周囲に愚痴を垂れるでもなく ただただ、刀を振っていた。センガイが見たように、おそらくそれは自分自身を斬っていたのだろう。どんな史進を史進は斬っていたのか。“死にたがる”史進か “長く生きた辛い”史進か 。

 自分を斬る史進を見た時、私が思い出したのは史進の初登場したシーンだった。王進にコテンパンにのされ、稽古をつけてもらえたかと思えば王進に置いていかれたことで号泣したいた若かりし頃の史進。

 今 呉用まで死に いよいよ長生きしている世代は 李俊と史進、燕清くらいになってしまった。史進は何を思い、何を成そうとするのか。死に場所をどこに求めるのだろうか。

 林沖や雷横のように華々しく散るのか。王進のようにただじっと死に向かうのか。



 次巻 おそらくそこで、静寂を取り戻した金国と南宋に対して梁山泊が何らかの形で波乱を呼びこむのだろう。


 楽しみであると同時に九年に及んで追いかけた男たちが死んでいくと思うと読みたくないと思う節もある。


 厳かに次巻を待ちたい。
小説 | 【2013-06-19(Wed) 21:19:34】
Trackback:(0) | Comments:(0)
コメントの投稿
管理者にだけ表示を許可する

プロフィール

細心(旧:MANAx2)

Author:細心(旧:MANAx2)
某企業
社会人 2年目

----好物---
たかはし智秋
GRANRODEO
北方謙三
今野敏
藤井太洋
-----------
ラジオ、ラジオドラマ、小説、ゲーム、映画を制作したりする
しゃべり好きな人間でございます
-----------
連絡先
manax2.g2591あっとgmail.com

リンク
ブロとも申請フォーム
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。