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一九八四年[新訳版] / ジョージ・オーウェル

 SFの名作中の名作、古典ともいうべき作品を、よーやく読み終えたので感想をば。

いやはや、しかし、重たいな!



DSC_0406.jpg

 この本、、、実は予備知識がないと相当しんどい一冊。というのも、ビッグブラザー党の存在が、私のような若輩者にはいささか馴染みにくいのだ。
そう、解説のところで示されているのだが、この作品は著者がスターリン政権を経験しそこからヒントを得て書いたもの。すなわち、実際にBB同盟のような組織が存在し、支配をされている人たちを目の当たりにしつつ、それでない、自らもその環境下に身を置いていたから、かけた一冊。

 だがしかし、どうだろう。始まりから重たければ、終始重苦しい雰囲気漂うこの作品。ウィンストンの住む場所がきたなければ、職場も、町も、世界もが汚い。
でもって、仕事内容もまたすさまじいものだ。まるで、どこぞの独裁国家を見ているような感覚に陥りそうになるくらいに、歴史を紡ぎだし、民を扇動する組織。

この作品を読み始め、まず驚かされるのは何を持っても、BBの存在だろう。歴史という概念はもはや根底から覆っており、人々の営みや潜在的な意識というものはとうの昔に忘れさられている。しかして、支配とはこのようなことを言うのかもしれない。

とまぁ、導入の話をしても仕方がないくらい、この作品は後半からどえらいことになる。やはり、この作品のクライマックスはなんといっても、オブライエンとウィンストンとのやりとりだろう。オブライエンにつかまって、存在を塗り替えられる(この表現が正しいとも思わないが、他に思いつかない)一連のシーンは、実にすさまじい。

 延々と続く人格矯正の果てに、この作品のラストがぴしゃりと締めくくる。愛していたのだ、と。これはもう、読んだ時は寒気というか怖気というか、、、とにかく凄いなぁ。これを正気で書けるのだから、なおのこと、すごい。

で!帯にサイコパスが写っているので、絡めてみるとしよう。といっても、これを関連性を持たせるなんてのは、至極簡単なお話。問題はそこから何を読み解くか、が非常に難しいのだが。

 やはり、共通点の一つとしてあげられるのは、監視社会とそれに伴う支配でしょうな。この支配について、オブライエンを通してジョージオーウェルは独特な考え方を示してくれる。恒久的に支配をするには何をするべきで、なにが不要なのか。そこに、権力という解で徹底的にこの問題にこたえようとするのが、実に面白い。ここに、シビュラシステムというものがちらりとよぎる。
 サイコパスないでは、シビュラでさえも万能ではないという形で描かれるが、それはあくまで主人公からの視点なだけであり、普通の人々からすればあれは完全な支配、恒久的な支配なのだ。生活水準は違うにしても、それは何の差異にもならず、同じ社会をただただ人は生きている。
 そこで、シビュラシステムが行ったシステムは、成長型だった。槙島を取り込もうとしたように、自身が定義できないものはそれを自身と定義することで、主観的な真理の盲点をなくす。これも、ひとつの解。一般向けなのがミソだ。
 一方、BBが行っているのは、矛盾という言葉が意味をなさなくなるような、二重思考という概念とそれを駆使したある種の洗脳だ。これにより、システムになじまない異端者は”存在していて、存在しない”。
 
 なるほど、社会システムに対して槙島が引用としてジョージオーエルを使うのも、彼の行動理念をもってすれば納得のいくところである。月並みにいえば、社会は間違っているが、自分が正しいわけではない。システムには盲点があり、それはシステムが自覚できていないことを自覚すべきなのだろう。警鐘を鳴らすかのように、システムを忌み嫌う彼らしいものだ。


 思いつくまま書いてきたわけだが。なるほど、古典というだけあって、実に様々な作品にミームを残しているな、と実感させられる。一冊でござんした。

 つぎは K・フィリップでも読むかな


以上
小説 | 【2015-04-06(Mon) 20:18:27】
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